Photoshopの進化が止まりません!2024年10月のアップデートでは、削除ツールの「自動削除機能」や画像を生成するAI機能の「類似を生成」「背景を生成」などが追加されました。
電線を夜通しチマチマ削除していた遠い昔を思うと魔法のようです!
さて、「不要なものを検出」では、ワンクリックで「電線とケーブル」「人物」などを自動で検出してくれますが・・・・何度試しても検出できない事象が発生しましたので、その対処法を備忘録としてポストしておきます。
「自動削除機能」人物を自動認識しない!?
これまでは消したい部分を削除ツールでなぞる必要がありましたが、今回のアップデートではワンクリックで自動削除が可能になりました。
それでは、後ろに写っている人たちを削除したいと思います。
削除ツールの「不要な物を検出」から「人物」をクリックします。
何度トライしても、画像内の人物を自動で認識せず、「画像の被写体でない人物が見つかりませんでした。」と表示されます。
環境設定の「画像処理」で解決!
環境設定で、画像処理についての設定を確認してみます。
(1)「被写体を選択」および「背景を削除」
(2)選択範囲の処理
(3)削除ツールの処理
(4)「ディテールを向上」の処理
こちらでは、以上4点について、「高速」か「安定性を向上」かを選択できます。
デフォルトでは全て「高速」になっていましたので「削除ツールの処理」を「安定性を向上」に切り替えましたら、自動認識できるようになりました。※再起動することで有効になります。
生成塗りつぶし(Generative Fill)で、作成されたバリエーションのサムネイルに「ディテールを向上」するボタンもありますので、すべて「安定性を向上」に切り替えた方が良さそうです。
後ろに写っている人たちを自動認識し、削除ツールブラシで範囲を指定した状態になりました。このピンク色の範囲を拡張したり、不要な範囲を削除することで精度を高められますので、手動での調整を行い上部オプションバーの「◯」をクリックして削除を決定させます。
この検証では、メインの被写体を残しつつ、後ろに写っている余計な人物を削除することができました。背景にキレイに馴染んでいます。
↓別の画像で手動調整ナシで試してみましたところ、人物の影もちゃんと消えています!!人物の自動削除なので、ベビーカーは残っています(笑)素晴らしいですね!
こちらは、メインの被写体が無いためか、写っている人物全員が削除されました。
様々なパターンで検証していたら、あっという間に生成クレジットを消費しますね(汗)
非破壊編集が可能
削除ツールは、画像を直接編集することもできますが、新規レイヤーに対して削除ツールを使うことで非破壊編集が可能となります。
- 編集したい画像をPhotoshopで開く
- その画像の上に、新規レイヤーを作成
- 新規レイヤーを選択
- 削除ツールを使って、不要なものを削除する
※オプションバーの「全レイヤーを対象」にチェックを入れておく - 元画像はそのままで、新規レイヤーに塗りつぶしが作成される
削除ツールによって生成された塗りつぶし用レイヤーを上に重ねることで、下にあるレイヤーを隠しています。これにより元画像をそのままの状態で維持し編集することができます。
アップデート後にはこまめに環境設定を確認しておくといいかも!
つい忘れがちですが、アップデートごとに環境設定を確認したほうが良さそうです!気づかなかったのですが、Generator機能が外れていたのでチェックを入れました。画像アセットを使う時には有効にしておきましょう!
ジェネレータープラグインメニューの場所が変更されました。「画像を生成」などの新しい生成機能と区別するために行われたようです。
[ファイル]→[自動処理]→[ジェネレータープラグイン]がグレーアウトしていたら、環境設定を開き[プラグイン]の「Generatorを有効にする」にチェックを入れると画像アセットが使えるようになります。
ジェネレータープラグインメニュー
Photoshop デスクトップ版バージョン 25.11 の 2024年7月リリース以前、ジェネレータープラグインは、ファイル/生成のメニューにありました。
現在は、初期設定の画像アセットプラグインを含むすべてのジェネレータープラグインが、ファイル/自動処理/ジェネレータープラグインのメニューにあります。 この変更は、サブメニュー名をより明確にし、「画像を生成」などの新しい生成機能と区別するために行われました。
引用:https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/using/generate-assets-layers.html
まとめ
- 削除ツールの「自動削除機能」を使うには、Photoshop2025にアップデートすること。
- 「自動削除機能」で人物を自動認識しない場合には、環境設定の「画像処理」を確認し「安定性を向上」に切り替えてみるといいかも。
- 削除ツールは完璧ではないため、手動で調整が必要な場合がある。
- 背景が複雑な場合は、削除ツールより生成塗りつぶし(Generative Fill)の方が良い場合がある。
- アップデート後、環境設定を確認してみると、これまでなかった項目があったり、設定していた内容のチェックが外れていたり・・・に気づけるかも!